2015年3月27日号(3083)PDF配信版
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2015年3月27日号(3083)PDF配信版

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▼特集▼ ◇対談=中沢新一×しりあがり寿 <古典は何を見ていたか> 「日本文学の大地」(KADOKAWA)刊行を機に ★思想家・人類学者の中沢新一氏による『日本文学の大地』(KADOKAWA/角川学芸出版)が刊行された。源氏物語、東海道中膝栗毛、雨月物語、太平記、宇治拾遺物語など、日本の名だたる古典作品を読み解きつつ、底に沈む日本人の心的風景に分け入ろうとした革新的な古典解説の書となっている。例えば東海道中膝栗毛に対しては、「驚異的な軽薄」と題して〝明るい滑稽の背後に口を開く暗い深淵〟を見出している。従来の古典のイメージを覆す論考を行っているが、これらは遡ることおよそ􅄡年前に、中沢氏が「新編日本古典文学全集」(小学館)の各巻の月報のために書いていた文章であった。  漫画家のしりあがり寿氏が東海道中膝栗毛をモチーフにした『真夜中の弥次さん喜多さん』の連載を開始したのも、およそ20年前のことだった。『真夜中の弥次さん喜多さん』単行本化の際には、中沢新一氏が解説を寄せている。  本書の刊行を機に、かつて偶然にも同じテーマに取り組んだ二人の奇才に対談をして頂いた。 <主なコンテンツ> 1:共通時の時代感覚 2:「切り離す」ための文学 3:軍記物に表れる戦争 4:原始的な物語を超える 5:絵を見て美術館を見ず 6:暗い深淵の正体 7:日本のもったいない精神 ※なかざわ・しんいち氏=思想家、人類学者。明治大学野生の科学研究所所長。著書に『アースダイバー』『カイエ・ソバージュ(全五巻)』(ともに講談社)、『哲学の東北』(幻冬舎文庫)、『チベットの先生』『三万年の死の教え』(ともに角川ソフィア文庫)など多数。1950年生。       ※しりあがり・ことぶき氏=漫画家。神戸芸術工科大学特任教授。『エレキな春』(白泉社)、『地球防衛家のヒトビト』(朝日新聞社)、『方舟』(太田出版)、『あの日からのマンガ』『黒き川』(ともにエンターブレイン)など多数。1958年生。      ▼今週の読物▼ ■1面◆連載=写真家の記憶の抽斗<第43回>/北井一夫(きたい・かずお氏=写真家) <お勝手>1977年 シリーズ「村へ」  ★ <こたつ>を撮りながら古い農家の台所も面白そうだなと見ていた。これまでの撮影はカメラを全部手持ちで撮影していたのだが、この<お勝手>だけは三脚を立てた。…続きは本紙へ ■4面<辞典・事典特集> 庄司博史氏インタビュー 『世界の文字事典』の目指すもの ★庄司博史編『世界の文字事典』(丸善出版)が1月末に刊行された。ラテン文字、キリル文字からアラビア文字まで86種類の文字が紹介されている。世界のほとんどの公用語が網羅され、カタカタ表記/カタカナ読みのできる方法を詳細に解説する。編者である庄司氏は、「刊行にあたって」で、次のように述べる。 「グローバル化の進む中、英語はますます勢いを増していますが、その一方で、今までほとんど触れることのなかった言語にもビジネス、観光、学術交流で出くわす機会が増えています。しかし、多くの外国語についての知識は依然乏しく(中略)、アラビア語やヒンディー語などはもちろんお手上げですが、ラテン文字で書かれたヨーロッパの言語でも、地名や人名は英語風や場当たり的に読まれ、カナ表記されています。英語風が国際標準だという盲信は実にやっかいで、特に母音に関しては他の言語ではほとんど役に立ちません」「このような状況を背景に本事典は、言語に関しほとんど予備知識のない人を対象に、さまざまな場面で出会うことが予想される約􅅝の現代語を取り上げ、読み方とカタカナへの転写法についての基本的な知識を、できるだけ簡潔に提供することを第一の目的に掲げました」  庄司氏によれば、一般の人たちだけでなく、新聞やテレビなどのマスメディア、学術書においても、「難読言語」に関して様々な誤った読み方がなされているという。特に人名・地名についての間違った理解は、大きなトラブルを生じさせる原因ともなる。『世界の文字事典』の刊行を機に、庄司氏にお話をうかがった。 <主なコンテンツ> 1:読み方・表記に特化 2:言語の選択について 3:一字一字細かい注文 4:オリンピックを控えて ※しょうじ・ひろし氏は国立民族学博物館民族社会研究部・総合研究大学院大学文化科学研究科教授。専門はウラル言語学・社会言語学・言語政策論・移民言語。著書に「多みんぞくニホン」など。    ■6面◆連載=日常の向こう側 ぼくの内側<第184回>/横尾忠則(よこお・ただのり氏=美術家) ◎言葉の洪水、未完作の強要 ミックスナッツ逃走事件 ◆連載=『週刊コウロン』波乱短命顛末記<第87回>/水口義朗(みずぐち・よしろう氏=文芸評論家) ◎高度成長所得倍増の陰に惨劇 石炭から石油へ、炭鉱斜陽化で死闘 ◆連載=文芸同人誌評/白川正芳(しらかわ・まさよし氏=文芸評論家) ◎和歌を詠むことは祈りに通じる (著:前登志夫「洞」) ◎眼に浮かぶ描写力 (著:佐々木三知代「おせち料理」) ■10面◆連載=漢字点心<第127回>/円満字二郎(えんまんじ・じろう氏=編集者・ライター) 「韮」 ◆連載=田原総一朗の取材ノート/田原総一朗(たはら・そういちろう氏=ドキュメンタリー作家) ◎麻原彰晃の三女と対談する ◆受賞= ◎第45回高見順賞 贈呈式開催 ◎第65回H氏賞 ◎第33回現代詩人賞 ◎第20回野間文芸翻訳賞 ◆出版メモ= ◎著:島利栄子『親なき家の片づけ日記―信州坂北にて』(みずのわ出版) ◎著:海老名卓三郎『頭は文明に 体は野蛮に―海洋地質学者、父・田山利三郎の足跡』(近代文藝社) ◎著:成瀬芳一『街角で見つけた新派』(青蛙房) ◎著:東京子ども図書館『今、この本を子どもの手に』(東京子ども図書館) ◎著:足立原美智子『茶道が好きになる』(市民かわら版社) ◎著:堤哲『伝説の鉄道記者たち―鉄道に物語を与えた人々』(交通新聞社) ◆連載=ブックサロン ◎著:篠原シーマ『楼閣の住人たち』(新潮社図書編集室) ▼今週の書評▼ ■7面<学術 思想>◆著:ブルース・アッカマン/ジェイムズ・S・フィシュキン『熟議の日 普通の市民が主権者になるために』(早稲田大学出版部) 評:早川誠(はやかわ・まこと氏=立正大学教授・現代政治理論専攻) ◆著:大竹弘二・國分功一郎『統治新論 民主主義のマネジメント』(太田出版) 評:田口卓臣(たぐち・たくみ氏=宇都宮大学准教授・フランス文学専攻) ◆著:ミシェル・フーコー、フェビエンヌ・ブリヨン/編:ベルナール・E・アルクール『悪をなし真実を言う ルーヴァン講義1981』(河出書房新社) ■8面<文学 芸術>◆著:辺見庸『霧の犬』(鉄筆) 評:沼野充義(ぬまの・みつよし氏=東京大学教授・ロシア東欧文学・現代文学論専攻) ◆著:小川糸『サーカスの夜に』(新潮社) 評:寺田操(てらだ・そう氏=詩人) ◆著:村田喜代子『八幡炎炎記』(平凡社) 評:佐藤洋二郎(さとう・ようじろう氏=作家) ◆著:ジン・ワン『石の物語 中国の石伝説と『紅楼夢』『水滸伝』『西遊記』を読む』(法政大学出版局) 評:武田雅哉)(たけだ・まさや氏=北海道大学教授・中国文学・文化専攻) ■9面<読物 文化>◆著:ニコラス・G・カー『オートメーション・バカ 先端技術がわたしたちにしている』(青土社) 評:横山輝雄(よこやま・てるお氏=南山大学教授・科学技術論専攻) ◆著:デズモンド・モリス/監訳:別宮貞徳『人類と芸術の300万年 アートするサル』(柊風舎) 著:中ザワヒデキ(なかざわ・ひでき氏=美術家) ◆著:一橋文哉『餃子の王将社長射殺事件』(KADOKAWA) ◆著:神山典士『ペテン師と天才佐村河内事件の全貌』(文藝春秋) 評:武田砂鉄(たけだ・さてつ氏=ライター) ◆著:高野秀行『恋するソマリア』(集英社) 評:吉田友和(よしだ・ともかず氏=旅行作家)