2015年7月24日号(3099)PDF配信版
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▼特集▼ ◇44人へのアンケート <2015年上半期の収穫から> ★暑い日が続いております。毎年恒例のアンケート特集「2015年上半期の収穫から」をお届けします。様々な分野の研究者、評論家、作家、書店員など、44名にご参加いただき、昨年の12月から今年の上半期に出版された書籍から印象に残った3冊をあげていただきました。130冊を上回る本の世界が、この夏我が1冊を見つけるブックガイドとなれば幸甚です。掲載は順不同です。 <上半期の収穫 執筆者> ◎フランス史:立川孝一(たちかわ・こういち氏=筑波大学名誉教授・フランス史専攻) 著:ユルゲン・ハーバーマス『公共圏に挑戦する宗教――ポスト世俗化時代における共棲のために』(岩波書店) ◎科学史・科学哲学史:佐々木力(ささき・ちから氏=中国科学院大学教授・科学史・科学哲学専攻) 著:ジム・バゴット『原子爆弾 1938~1950年――いかに物理学者たちは、世界を残虐と恐怖へ導いていったか?』(作品社) ◎漫画研究:秦美香子(はた・みかこ氏=花園大学准教授・漫画研究専攻) 著:村田 麻里子『思想としてのミュージアム』(人文書院) ◎哲学:金森修(かなもり・おさむ氏=東京大学教授・哲学専攻) 著:鈴木 貞美『「近代の超克」――その戦前・戦中・戦後』(作品社) ◎日本中世文学:廣木一人(ひろき・かずひと氏=青山学院大学教授・日本中世文学専攻) 著:兼好法師『徒然草』(KADOKAWA) ◎作家:中上紀(なかがみ・のり氏=作家) 著:西出 真一郎『銀幕の村――フランス映画の山里巡り』(作品社) ◎法哲学:森村進(もりむら・すすむ氏=一橋大学教授・法哲学専攻) 著:スティーブン・ピンカー『人類の暴力史』(青土社) ◎文芸評論:長山靖生(ながやま・やすお氏=文芸評論家) 著:森田登代子『遊楽としての近世天皇即位式』(ミネルヴァ書房) ◎宗教哲学:鎌田東二(かまた・とうじ氏=京都大学こころの未来研究センター教授・宗教哲学・民俗学専攻) 著:小西 賢吾『四川チベットの宗教と地域社会―宗教復興後を生きぬくボン教徒の人類学的研究』(風響社) 四川チベットの宗教と地域社会―宗教復興後を生きぬくボン教徒の人類学的研究 ◎政治理論:齋藤純一(さいとう・じゅんいち氏=早稲田大学教授・政治理論専攻) 著:木部 尚志『平等の政治理論―“品位ある平等”にむけて』(風行社) ◎社会学:森反章夫(もりたん・あきお氏=東京経済大学教授・社会学専攻) 著:山本 理顕『権力の空間/空間の権力 個人と国家の〈あいだ〉を設計せよ』(講談社) ◎日本近代文学:石原千秋(いしはら・ちあき氏=早稲田大学教授・日本近代文学専攻) 著:平 浩一『「文芸復興」の系譜学: 志賀直哉から太宰治へ』(笠間書院) ◎文化人類学:小川さやか(おがわ・さやか氏=立命館大学先端総合学術研究科准教授・文化人類学・アフリカ研究) 著:久保 明教『ロボットの人類学』(世界思想社) ◎ジェンダー論:澁谷知美(しぶや・ともみ氏=東京経済大学准教授・ジェンダー論専攻) 著:片田 孫 朝日『男子の権力 (変容する親密圏・公共圏)』(京都大学学術出版会) ◎日本近代史:関智英(せき・ともひで氏=日本学術振興会特別研究員・明治大学文学部兼任講師・日中近現代史) 著:岡本隆司『袁世凱――現代中国の出発』(岩波書店) ◎日本古代史:木本好信(きもと・よしのぶ氏=龍谷大学大学院兼任講師・日本古代史専攻) 著:遠藤 慶太『日本書紀の形成と諸資料』(塙書房) ◎衣服産業史:岩本真一(いわもと・しんいち氏=大阪経済大学日本経済史研究所研究員、同非常勤・衣服産業史) 著:田中亮三『図説 英国貴族の暮らし 新装版』(ふくろうの本) ◎メディア論:長谷川一(はせがわ・はじめ氏=明治学院大学文学部芸術学科教授・メディア論・メディア思想・文化社会学専攻) 著:トッド・マクレラン『分解してみました』(パイ インターナショナル) ◎国語教育:府川源一郎(ふかわ・げんいちろう氏=横浜国立大学名誉教授・教育史・国語教育専攻) 著:安田 寛『仰げば尊し 幻の原曲発見と『小学唱歌集』全軌跡』(東京堂出版) ◎哲学・倫理学:池田喬(いけだ・たかし氏=明治大学専任講師・哲学・倫理学専攻) 著:林 誓雄『襤褸を纏った徳: ヒューム 社交と時間の倫理学』(京都大学学術出版会) ◎日本漢文学・書誌学:堀川貴司(ほりかわ・たかし氏=慶應義塾大学斯道文庫教授・日本漢文学・書誌学) 編:愛知県史編さん委員会編『愛知県史 別編 文化財4典籍』(愛知県) ◎ロシア法:渋谷謙次郎(しぶや・けんじろう氏=神戸大学教授・ロシア法専攻) 著:ニコライ・リリン『シベリアの掟』(東邦出版) ◎書店員選定:竹田勇生(たけだ・ゆうき氏=紀伊國屋書店西武渋谷店) 著:ジル・クレマン『動いている庭』(みすず書房) ◎アメリカ文学:巽孝之(たつみ・たかゆき氏=慶應義塾大学教授・アメリカ文学専攻) 著:志村 正雄『映画・文学・アメリカン』(松柏社) ◎出版学:植村八潮(うえむら・やしお氏=専修大学教授・出版学専攻) 著:山本 貴光『文体の科学』(新潮社) ◎環境社会学:戸田清(とだ・きよし氏=長崎大学教員、環境社会学・平和学専攻) 著:土井 淑平『終わりなき戦争国家アメリカ―インディアン戦争から「対テロ」戦争へ』(編集工房朔) ◎書店員選定:辻山良雄(つじやま・よしお氏=リブロ池袋本店) 著:岸 政彦『断片的なものの社会学』(朝日出版社) ◎日本近現代史:成田龍一(なりた・りゅういち氏=日本女子大学教授・日本近現代史専攻) 著:福間 良明『「知覧」の誕生―特攻の記憶はいかに創られてきたのか』(柏書房) ◎劇作家:高取英(たかとり・えい氏=劇作家・大正大学客員教授) 著:秋山祐徳太子『秋山祐徳太子の母』(新潮社) ◎ライター:倉本さおり(くらもと・さおり氏=ライター) 著:長山 靖生『「世代」の正体: なぜ日本人は世代論が好きなのか』(河出書房新社) ◎防災・減災学:木村玲欧(きむら・れお氏=兵庫県立大学准教授・防災・減災学) 著:Baruch Fischhoff『リスク 不確実性の中での意思決定』(丸善出版) ◎評論:町口哲生(まちぐち・てつお氏=評論家) 著:フランクリン・パーキンズ『知の教科書 ライプニッツ』(講談社) ◎書店員選定:竹田信弥(たけだ・しんや氏=双子のライオン堂店主) 著:中島篤巳『完本 万川集海』(国書刊行会) ◎ノンフィクション作家:与那原恵(よなはら・けい氏=ノンフィクション作家) 著:ハンス・ディーター ツィンマーマン『マルティンとフリッツ・ハイデッガー: 哲学とカーニヴァル』(平凡社) ◎中東地域研究:臼杵陽(うすき・あきら氏= 日本女子大学教授・中東地域研究) 著:中田考『カリフ制再興 ―― 未完のプロジェクト、その歴史・理念・未来』(書肆心水) ◎西洋史:近藤和彦(こんどう・かずひこ氏=立正大学教授・西洋史専攻) 著:トマ・ピケティ『21世紀の資本』(みすず書房) ◎ジャーナリスト:高田昌幸(たかだ・まさゆき氏=高知新聞報道部記者) 著:アンドリュー・ナゴルスキ『ヒトラーランド――ナチの台頭を目撃した人々』(作品社) ◎ドイツ思想:細見和之(ほそみ・かずゆき氏=大阪府立大学教授・ドイツ思想専攻) 著:アクセル ホネット『見えないこと: 相互主体性理論の諸段階について』(法政大学出版局) ◎民俗学:飯島吉晴(いいじま・よしはる氏=天理大学教授・民俗学専攻) 著:佐藤 健二『柳田国男の歴史社会学―続・読書空間の近代』(せりか書房) ◎フランス文学:郷原佳以(ごうはら・かい氏=関東学院大学准教授・フランス文学専攻) 著:岡田 温司『イメージの根源へ: 思考のイメージ論的転回』(人文書院) ◎美学:長野順子(ながの・じゅんこ氏=大阪芸術大学教授・美学専攻) 著:アラン『芸術論20講』(光文社) ◎英米文学:阿部公彦(あべ・まさひこ氏=東京大学准教授・英米文学専攻) 著:寺沢 拓敬『「日本人と英語」の社会学 −−なぜ英語教育論は誤解だらけなのか』(研究社) ◎建設史:五十嵐太郎(いがらし・たろう氏=建築史家・東北大学大学院教授) 著:ろくでなし子『ワイセツって何ですか? (「自称芸術家」と呼ばれた私) 』(金曜日) ◎西洋美術史:河本真理(こうもと・まり氏=日本女子大学教授・西洋美術史専攻) 著:ジョン・V. マシュイカ『ビフォー ザ バウハウス』(三元社) ▼今週の読物▼ ■1面◆連載=写真家の記憶の抽斗<第59回>/北井一夫(きたい・かずお氏=写真家) <飛田のスタンド>1980年 シリーズ「新世界物語」 ★飛田は上町台断層の下にあって、その上には遊郭を年季明けした女たちがやっているスタンドバーが断層に沿って、三五年前はずらりと並んでいた。遊郭の客たちがここで酒でもひっかくるわけて勢いつけて、廓にくり出そうという一杯飲み屋だ。スタンドの窓からは遊郭の屋並みが一望出来た。…続きは本紙へ ■3面◆連載=日常の向こう側 ぼくの内側<第200回>/横尾忠則(よこお・ただのり氏=美術家) ◎ぼくの創造の神様は心に潜む幼い老人 ◆連載=ニュー・エイジ登場 ◎小説という苦行と女性を美味しく頂く話/唐瓜直 ※からうり・なお氏=2014年「美しい果実」で第9回『幽』文学賞短篇部門大賞受賞。大学卒業後、システムの開発・保守関連の業務に携わる。1985年生。 ◆連載=夜郎戯暦(ヤロウザレゴヨミ)<7月>/安倍夜郎(あべ・やろう氏=漫画家) ◎7月4日(1934年) マリ・キュリー(キュリー夫人)死去、享年66歳 ポーランド生まれ、科学者・物理学者 / 1903年ノーベル物理学賞 / 1911年ノーベル化学賞受賞 ◆一面イラストレーター紹介! 今年のアンケート号を、涼しくほっこり和む読書イラストで飾ってくれたのは、1983年大阪生まれのイラストレーターたなかみかさん。デザイン会社を経て、現在は、装幀画や雑誌、冊子の表紙画、挿絵、パンフレット、Tシャツのロゴイラストまで、幅広く活躍中。『Illustration FILE 2015』でも紹介されています。ホームページはこちら ◆連載=漢字点心<第143回>/円満字二郎(えんまんじ・じろう氏=編集者・ライター) 「渺」★音読みで「ビョウ」 ◆どこよりも詳細な受賞レポート=第39回講談社漫画賞贈呈式 ★詳しい選評などは本紙へ!     ■8面◆新刊=◎著:池上 彰『池上彰に聞く どうなってるの? ニッポンの新聞』(東京堂出版) ■9面◆特集=「角川まんが学習シリーズ」創刊―『日本の歴史』の監修者・山本博文氏に聞く ★昨年大ヒットした書籍『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』の中で紹介されて以来、歴史をまんがで学ぶ「学習シリーズ」に大きな注目が集まっている。実際に書店でも好調な売れ行きを記録し、一時期品切れ店も続出したという。元々学習まんがは小学館、集英社、学研が「御三家」と言われ、人気を博してきたが、この6月、KADOKAWAから新たに「角川まんが学習シリーズ」が創刊された。その第一弾として『日本の歴史』(全15巻)が刊行された(各巻の詳細は右下に掲載)。監修は東京大学教授・山本博文氏。刊行を機に、山本氏にお話をうかがった。 ■10面◆受賞=第153回芥川賞・直木賞決定 どこよりも詳細な受賞レポート!! ★7月17日、第153回芥川賞と直木賞の選考会と受賞者の記者会見が都内で行われ、芥川賞には羽田圭介氏の「スクラップ・アンド・ビルド」(文學界三月号)と又吉直樹氏の「火花」(文學界二月号)の二作が、直木賞には東山彰良氏の『流』(講談社)が受賞作と決定した。 スクラップ・アンド・ビルド    選考委員代表の会見で芥川賞の山田詠美氏は「羽田君は、主人公の愚かで馬鹿みたいなところがすごく魅力的に描けているという不思議な感じで、また介護小説ではないが介護という重大なテーマを持った家族のあり方がうまく描けていた。お祖父さんの介護をしながら、それが介護でなくなる瞬間があって、そういうスクラップ・アンド・ビルドを繰り返しつつ日々の発見のプロセスをところが愉快で読後感がとてもよく、天然ボケを観念で引っ張っていってそれを混ぜながら描く羽田君独特の魅力にあふれていた。又吉君は、どうしても書かざるをえない切実なものが迫ってくる 感じで、欠点も多々あるがなにか強いものを感じた。また主人公とカリスマのような先輩とのまさに火花が散るような関係もうまく描けていた。この小説を仕上げるまでのいままでの人生体験や焦燥感といった人生的なコストが一行一行にきっちりかかっているという意見もあった」と述べた。 もっとくわしく読みたい方は本紙をご覧ください! ◎第16回読売・吉野作造章 授賞式開催 ◆レポート=第22回東京国際ブックフェア開催報告 次回は2016年秋開催! ◆連載=田原総一朗の取材ノート/田原総一朗(たはら・そういちろう氏=ドキュメンタリー作家) ◎憲法改正に対し若い世代は ▼今週の書評▼ ■3面<学術 思想>◆著:ジャン・ポール・サルトル『家の馬鹿息子 4―ギュスターヴ・フローベール論(1821―1857) 』(人文書院) 評:塚本昌則(つかもと・まさのり氏=東京大学教授・フランス文学専攻) ◆著:古関彰一『平和憲法の深層』(筑摩書房) 評:中道寿一(なかみち・ひさかず氏=北九州市立大学名誉教授・政治学・ドイツ思想史専攻) ◆著:磯前 順一『死者のざわめき: 被災地信仰論』(河出書房新社) 評:佐藤弘夫(さとう・ひろお氏=東北大学教授・宗教学専攻) ■7面<文学 芸術>◆著:小谷野敦『ヌエのいた家』(文藝春秋) 評:倉本さおり(くらもと・さおり氏=ライター) ◆著:荒川 洋治『文学の空気のあるところ』(中央公論新社) 評:林浩平(はやし・こうへい氏=詩人、恵泉学園大学特任教授) ◆著:アリスター・E. マクグラス『憧れと歓びの人 C.S.ルイスの生涯』(教文館) 評:安藤聡(あんどう・さとし氏=大妻女子大学教授・英文学専攻) ◆著:ドミトリイ バーキン『出身国』(群像社) 評:中村唯史(なかむら・ただし氏=京都大学教授・ロシア文学専攻) ■8面<読物 文化>◆著:澤地 久枝『14歳〈フォーティーン〉 満州開拓村からの帰還』(集英社) 評:永田浩三(ながた・こうぞう氏=武蔵大学教授・ジャーナリスト) ◆著:藤田 昌雄『陸軍と性病: 花柳病対策と慰安所』(えにし書房) 評:竹内修司(たけうち・しゅうじ氏=編集者) ◆著:シュ・シャオメイ『永遠のピアノ 毛沢東の収容所からバッハの演奏家へ ある女性の壮絶な運命〜』(芸術新聞社) 評:坂巻康司(さかまき・こうじ氏=東北大学准教授・フランス文学専攻) ◆著:ホセ・V・アブエバ/池田大作『マリンロードの曙──共生の世紀を見つめて』(第三文明社) 評:植田康夫(うえだ・やすお氏=上智大学名誉教授・新聞学専攻)